把持剛性制御

人間の手のように物を把持・操作できる,多指ロボットハンドに注目しています.当研究室では,ロボットのダイナミクスを活かした制御に取り組んでおり,現在は「把持剛性」の実現を目指しています.把持剛性というのはどの程度の力を込めて持つか,と言うこともできます.人間が無意識に物を軽く持ったり,しっかり力をこめて持ったりする動作を多指ロボットハンドができるようになると,人間と同じ空間で作業するロボットの実現に役立つと考えています.

ソフトロボットハンド

ソフトロボットハンドは,ゴムやプラスチックなどの柔軟な高分子素材でできた柔らかいロボットハンドです.ロボットハンド自体が非常に柔らかく、周囲の環境に対して高い安全性を有するとともに,柔らかい物体や複雑な形の物体の把持に優れています.一方でその柔らかさや特性のばらつきにより精密な制御を行うことが難しく,現状は人のように正確に器用な物体把持を実現することが困難です.この問題を解決し,ソフトロボットハンドの実用化を進めることを目指しています.


劣駆動ロボットハンド

関節数に比べてアクチュエータの数が少ないロボットハンドを劣駆動ロボットハンドといいます.リンク間の協調運動により人間のように把持物体全体を柔らかく包み込むような動きが実現できますが,一方で幾つかのデメリットもあり,その内の1つに器用で精密な物体把持・操作が困難なことがあげられます.当研究室では,劣駆動ハンドを用いた器用な物体把持・操作を実現する制御手法の開発を進めています.