ロボットが何かに物理的にはたらきかけるとき,対象とロボットの間には当然,“力”が生じます.ロボットに求められる作業内容が高度化する中,繊細な力加減の調整が必要なケースも増えています.このように力の調整は基礎的かつ重要ですが,残念なことにロボットは力加減の調整が苦手です.通常,物体はワープしませんので,位置が突如全く違う値になることはありません.しかし,力は瞬間的に変化する可能性があります.また,力は目で見ることもできません.こうした違いが制御の難しさに繋がります.ロボティクスの専門書には力制御の記載があることが普通ですが,前述の制御の難しさを完全に克服した技術ではありません.そこで当研究室では,MVDCをはじめとする研究室独自の技術を活用し,ロボティクスの基盤技術である力制御技術の改良に取り組んでいます.
未知環境への安定接触と接触力制御
工場での人手不足が問題となる中、産業用ロボットによる金属部品の研磨作業やバリ取り作業など、繊細な力の調整を必要とする作業が求められています。これらの実現のためには、空中での位置制御機能、未知環境と安全に接触する機能、そして正確な力制御機能の3つの機能が必要となります。本研究では、単一の制御則によってこれら3つの機能を実現することで、空中での位置制御から接触後の力制御までの滑らかな移行を可能とします。
